イルディコー春期音楽セミナー

日本文化において、人々の日常生活の営みから生まれた民俗行事(例えば仕事、唄、お祭り等の季節の行事)は、必ず「うた」を伴っています。これらの「うた」を私達は民謡と言っています。民謡の中には「わらべうた」が成長したものも多く見られます。つまり、「わらべうた」は、この民俗行事に多いに関係していると考えられます。この伝承されてきた「わらべうた」を楽譜にする(音符やリズムで表す)事によって知的になり、それが音楽教育へと発展していきます。この民俗行事や日常生活の中で歌われる「民謡・子守唄」、「わらべうた」、そして「ソルフェージュ」「コーラス」をリンクさせた勉強会が「第3回 うたずき―わらべうた合宿―」です。
この勉強会が、2006年1月12~15日に神戸の六甲山YMCAで開催されました。
この合宿で私は、私が学んでいるトマティスメソードに基づいた発声法をわらべうたに生かす方法を紹介しました。そして、心臓音の鼓動を意識していただくための実演とワークを行いました。

佐賀コダーイ芸術教育研究所主催「第17回 イルディコー春期音楽セミナー」
2006年3月25~27日 佐賀大学菱の実会館で開催される音楽セミナー。
昨年の第16回セミナーに参加した感想を佐賀コダーイ芸術教育研究所通信「せんだんの木」に寄稿しましたので、紹介します。

♪ 第16回 春期音楽セミナーに参加して ♪
このセミナーは、4年がかりの4回シリーズで、ルネッサンス後期(パーセル、バッハ、ヘンデル)、ウィーン古典派(ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン)、ドイツロマン派(シューベルト、シューマン、ブラームス)を取り上げた音楽理論の第3回目でした。
 私は、好き好んで大学生時代を10年間も過ごしたお陰で、その間、音楽史、和声、対位法などの音楽理論は、吐きそうになりながら、苦い思いで散々勉強させられました。ルネッサンス後期~古典派の歌曲とオペラにおいては、私が特に好んで演奏していた分野だったので、良く研究しましたが、ロマン派については、教養程度に勉強しただけの理論的知識しかなく、演奏に活かせるほどではありませんでしたから、今回のセミナーで再び勉強できる事を本当に楽しみにしていました。
 セミナーは、私の期待通りで、講師のイルディコー先生の深い音楽知識と理論に裏打ちされて表現される音楽、ピアノも堪能、歌も(低音の声で)素晴らしく歌われ、指揮も堪能!に感激しました。
私は、人間に与えられた能力には限りがあると信じていましたが、イルディコー先生においては、例外ではないか?!と思ったほどでした。
今回のセミナーは、まず、音楽史の説明から始まりました。その内容で、私が重要だと感じたのは、それまでの音楽は、作曲家=演奏家で、宮廷や教会社会という特定の世界のものであった事に対し、ロマン派時代の音楽は、民衆に広まり、作曲家と演奏家は分業され、商業文化としての音楽が確立されたという事です。
この時代の代表的な作曲家の一人であるシューベルトは、古典派のスタイルを基調に作曲法を展開し、シューマンは、ピアノ音楽を改革し、ブラームスは、20世紀の音楽(特にバルトーク等)に影響を与えたそうです。これらの事を踏まえた上で、3人の作曲家の代表作品(歌曲、ピアノ曲、交響曲など)の分析と解釈が行われました。それぞれの作曲家が好んで使用した和音進行や調性計画などを理論(視覚)と実践(実際に演奏し聴覚で確認する)の両面から教えていただきました。特に、印象的だったのが、ブラームスが合唱曲「O BONE JESU」に使用した技法、鏡のカノン、バロックの5度進行、主旋律の3度進行と対旋律の3度進行です。これらは、ブラームスがシュッツやバッハのポリフォニーを発見し作曲法に取り入れた結果だそうです。
 次回のセミナーは、ブラームスが影響を与えた20世紀の音楽に触れて下さるそうです。
 ロマン派の音楽研究だけでもこれほど膨大なのに、イルディコー先生の脳は、いったいどうなっているのでしょうか?
関心、感心、感動の3日間でした。
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<2005年9月4日「秋の初めのコンサート」 チロリアンホール(飯塚市)にて>
大屋省子HP
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by musicvocal | 2006-01-11 17:01 | わらべ歌
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